斬GEAR


発売日:1990年10月23日
ジャンル:シミュレーション
メーカー:ウルフチーム
定価:3,800円
人数:1〜2

関ヶ原の戦いを題材にした戦国シミュレーションゲーム。プレイヤーは徳川家康率いる東軍か、石田三成率いる西軍のいずれかを選び、全国の中立武将たちを説得して味方につけながら天下統一を目指す。行軍、徴兵、築城、夜戦といったシステムが用意されており、武将や城の管理を通じて、戦国時代らしい戦略性を楽しめる内容になっている。

築城では自分の城に好きな名前をつけることができる自由度もあり、武将一人ひとりに異なる兵力や外交能力が設定されている点もポイント。単なる勢力争いだけでなく、人材の使い方が勝敗を左右するつくりは戦国武将ファンにも刺さる仕様。原作であるパソコン版『斬』と比べると、システムは大幅に簡略化されているが、そのぶんテンポ良く進行できる。

携帯機という制約の中で、戦力配分や士気、資金といったパラメーター管理の面白さをしっかり残しており、戦国SLGの基本を押さえた作品に仕上がっている。通信ケーブルを使えばプレイヤー同士で対戦することもでき、手軽ながら本格的な対戦プレイも可能。

セーブ機能が存在せず、一度電源を切ると進行状況はすべてリセットされる仕様は長時間のプレイを求めるシミュレーションゲームとしては少々不便ではあるが、スピーディーに遊べる内容と割り切れば十分に楽しめる。

後にメガドライブ版としても展開され、さらに要素が拡張されている。