サイキック・ワールド


発売日:1991年1月29日
ジャンル:アクション
メーカー:セガ
定価:3,500円
人数:1

もともと1988年にMSX2用ソフト『サイコワールド』として発売されたタイトルのリメイクで、ゲームギアでは1991年に移植版として登場した。ジャンルは横スクロールのSFアクションゲーム。プレイヤーは超能力者の少女ルシアを操作し、改造生物に囚われた妹セシルを救うために研究所を舞台に戦いを繰り広げる。

全4ステージ構成で、ステージごとに異なるロケーションが用意されており、開けた自然空間から、閉鎖的でメカニカルな研究施設のようなエリアまで、舞台のバリエーションは意外と豊富。いずれのステージもジャンプとショットを基本としつつ、入手した特殊能力(サイキック)を状況に応じて使い分けて攻略していく。

ゲームにはHP(体力)とESP(超能力使用ゲージ)の2つのリソースがあり、敵の攻撃を受けるだけでなく、超能力の多用でもゲージが減っていく。敵の配置や攻撃はかなり激しく、序盤から高い集中力が求められる。特に終盤にかけてのボス戦では、敵の動きや弾のパターンに合わせた正確な操作と適切な能力選択が求められ、シンプルながら手応えのある戦いが楽しめる。

入手できる超能力には、攻撃力を強化するもの、ジャンプ力を高めるもの、敵の動きを止めるものなどがあり、プレイを進めるごとに選択肢が広がっていく。これにより、単調なアクションに陥らず、攻略の自由度と戦略性が自然に高まっていく設計となっている。

操作感はきびきびしており、ゲームギアという携帯機でありながらスクロールや敵の表示にもたつきもなく、ジャンプや攻撃の反応も良好。

グラフィックはやや小粒ながら丁寧に描き込まれており、色使いもゲームギアの限られた表示能力をうまく活かしている。BGMもステージごとに雰囲気を変えており、緊迫感のあるサウンドと合わせて独自の世界観を支えている。

派手な演出やストーリーデモは控えめながら、プレイ体験そのものの完成度は高く、知る人ぞ知る隠れた名作として今でも語られる一本。手軽に遊べるボリューム感ながら、アクション・戦略・テンポすべてのバランスがよく、携帯機アクションゲームとして非常に完成度が高いタイトルとなっている隠れたSFアクションの良作。

サウンドテスト:タイトル画面で方向キーの左上、1、2ボタンを同時に押しながらスタートボタンを押すとサウンドテストが可能。

ステージセレクト:サウンドテスト中に「ED」にあわせて1ボタンを押すと、ステージセレクトが可能。


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