斬GEAR
ジャンル:シミュレーション
メーカー:ウルフチーム
定価:3,800円
人数:1〜2
関ヶ原の戦いを題材にした戦国シミュレーションゲーム。プレイヤーは徳川家康率いる東軍か、石田三成率いる西軍のいずれかを選び、全国の中立武将たちを説得して味方につけながら天下統一を目指す。行軍、徴兵、築城、夜戦といったシステムが用意されており、武将や城の管理を通じて、戦国時代らしい戦略性を楽しめる内容になっている。
築城では自分の城に好きな名前をつけることができる自由度もあり、武将一人ひとりに異なる兵力や外交能力が設定されている点もポイント。単なる勢力争いだけでなく、人材の使い方が勝敗を左右するつくりは戦国武将ファンにも刺さる仕様。原作であるパソコン版『斬』と比べると、システムは大幅に簡略化されているが、そのぶんテンポ良く進行できる。
携帯機という制約の中で、戦力配分や士気、資金といったパラメーター管理の面白さをしっかり残しており、戦国SLGの基本を押さえた作品に仕上がっている。通信ケーブルを使えばプレイヤー同士で対戦することもでき、手軽ながら本格的な対戦プレイも可能。
セーブ機能が存在せず、一度電源を切ると進行状況はすべてリセットされる仕様は長時間のプレイを求めるシミュレーションゲームとしては少々不便ではあるが、スピーディーに遊べる内容と割り切れば十分に楽しめる。
後にメガドライブ版としても展開され、さらに要素が拡張されている。
レビューを書く | |
ローンチタイトル後にサードパーティから発売されたPCの斬〜陽炎の時代〜の移植作品。
関ヶ原の戦いを舞台に合戦メインに簡略化されたルールが良く出来ていて、野戦時には地味ながらアニメーションで表現されている等の拘りも感じる。
クリア所要時間が1時間程度で手軽にプレイしたい人には丁度いいが、信長の野望のような重厚な歴史SLG好きの人には物足りないかもしれない。
完成度は意外と高く、新しくプレイする毎に中立武将の友好度が一定の値内でランダムで変わるなど戦略性の幅を広げる工夫がなされている。
ただ欲を言えば武将の顔グラやセリフとか兵種なんかがあったら楽しめたかな。うん。
ちなみにBGMはテイルズやヴァルプロの桜庭統氏が作曲。PC版よりもゲームギアのアレンジ版の方が神曲レベルです。
続編はMDやSFCへと出世してしまい本作品がゲームギア唯一の歴史SLGとなってしまったのは残念でした。